2018年2月9日、大阪産業創造館で開催された「OSAKA創業フェア2018」内の特別講演「つくりたいものを好きなようにつくっていっしょうけんめい売る」を聴講。
アランジアロンゾの創業者・さいとう きぬよさんによる貴重な講演でした。

アランジアロンゾ
かわいくてちょっとシュールなキャラクターのグッズで人気のアランジアロンゾ。
さいとうさんと妹のよむらようこさんの二人で起ち上げた有限会社アランジアロンゾは大阪で創業されて、オフィスは南船場にあります。

講演タイトルの「つくりたいものを好きなようにつくっていっしょうけんめい売る」は、アランジアロンゾの企業コンセプト。
「つくりたいものをつくる」ことは考えるかもしれないけど、それを「売る」ところまでをちゃんとコンセプトに入れ込んでいるのがいい。
そこまで考えてこそ事業者ですよね。
さいとうさんが人前に出ることはめったにないということで、とても貴重な講演。
会場のホールは満席になり、椅子が追加されるほどの大盛況。
みんな大人気のアランジアロンゾの秘密を知りたいんですね。
つくりたいものを好きなようにつくっていっしょうけんめい売る
講演では、アランジアロンゾを創業することになってから今までの経緯のお話の後に、仕事をするうえで心がけていることなどのお話をされました。
(以下は僕の走り書きのメモを元に書いています。ニュアンスは若干違うかもしれませんがご了承ください。)
- 強い想いは実現する。やりたいことを口に出すと、イメージが湧いて、それを実現するために動き出す。やりたいと思ってすぐに動き始めたことは実現する。逆に迷ったりしてすぐに始めなかったことは実現しないことが多い。
- 意見が分かれたときはやりたい気持ちが強いほうに従う。その強い気持ちは周りの人を動かす力になる。
- 「できない」と言わない。やればなんとかできるので、できる方法を考える。
- 好きな人とだけ仕事をする。
質問コーナー
ファンづくりの方法
- また買いたくなるような商品をつくる。
- 直接商品を見て知ってもらうこと。そのためにキャラバンを始めた。
苦労したこと
- 会社が成長して、人の上に立つこと
- 海外の人との考え方の違い
などなど。
講演を聴いて
我が家にいたクロネコのピンバッジ。昔キャラバンで購入したやつ。
資金計画や具体的な事業プランもないまま有限会社を創業した話なんかを聞くと、いろいろ思考するタイプの僕なんかは「そんなんで大丈夫なの?」と思ってしまいます。
それでも成功したのは、好きなことを仕事にしたいという強い想いと、絶対に成功するという自分たちへの自信があったからなのではないでしょうか。
創業時にお二人で話していたという「自社ビルを安藤忠雄さんに作ってもらう」という夢を本当に実現させているのが凄い。
まさに「強い想いは実現する」です。
「休みの日が楽しくて、休みが終わった次の日から仕事をするのも楽しい」というのは、すべての働く人にとっての理想じゃないでしょうか。
その理想を実現するために会社を創ったというけど、会社を創るところまでいかないにしても、自分の理想の環境は自分で作るしかないんですよね。
それは雇われて働いていても同じで、待っていても自分の理想の環境は手に入らない。
ここ数年、やりたいことをやって生きている人の話を聞く機会が多くあるんだけど、いろんな人の話を聞くにつれ、どうやら「やりたいと思ったことを、失敗することなんか気にせずに即実行に移すとうまく行く」というのはどうもこの世界の真実というか法則めいたものらしいということがわかってきました。
講演の中にもあった「『できない』と言わない」というのも、最初にできないと決めてしまうよりも、できるという前提に立って、どうやったらそれを実現できるだろうかと方法を考えると、どうにか方法が見つかるもの。
やると決めて一歩踏み出してしまえば、「やらない」という選択肢が無くなって、あとは本当にもう「やる」しかない。
そうすると、どうすればその「やる」を形にできるかしか考えなくなるので、結果うまく行く確率が高くなるんだろう。
「やりたいことができるかな?」という問いには「できない」という答えもあるけど、「やりたいことをやるにはどうしたらいいだろうか?」という問いには「〇〇したらいい」という答えしかない。
その〇〇が何かを見つけるには時間がかかるかもしれないけど、その先に「できない」という答えはないから、「できない」という結果に辿り着くことはない。
結局は、やると決める、やらない(できない)自分は存在しないと決めることなんだ、ということを再確認させてもらったのでした。