いざ金沢へ
江口寿史展は2年前の「KING OF POP」京都展に行きましたが、それ以降の新作も展示されるという本展。しかも、この展示はここ金沢会場でしか開催されないとのこと。
大阪在住の僕ですが、Twitterで江口さんが拡散する来場者のツイートたちを見ていくにつれ
「やっぱり観に行きたい!」
と思い、会期ぎりぎりの5月25日に日帰りでのツアーに行きました。
金沢21世紀美術館

はるばるやってきました金沢。
と言ってもそんなに遠くなかった。

兼六園そばの美術館の建物。
映像で見たことある。
地階の市民ギャラリーに着くと、大きな吊りポスターが。

今回の展示は写真撮影OK。
そのおかげで僕も観に来たいと思いました。
展示は終了しましたが、雰囲気を味わってもらいたいと思い、写真をあげていきます。

いきなりセゾンカードのパネルがお出迎え。
この他にも展示全体で等身大パネルがたくさんありました。

章立てされた各エリアに、高い天井を生かして章タイトル。
各章を歩いていくと、まるで一冊の分厚い画集を見ているかのよう。



第一章のエリアは大判出力された作品がいきなり眼前に現れ、圧倒された。
大きさだけでなく、それぞれがとても美しい。
イラストを超えた、ひとつひとつがアート作品として十分に成り立つ存在感と描画力。
第二章は漫画作品と、そこからイラストレーターへと仕事の幅を広げた時期の作品がメイン。
このあたりは前回「KING OF POP」で展示されていた作品も。


ここでも高い天井を生かして、展示作品の上に江口さんのコメントが散りばめられていました。
第三章は「素顔 美少女のいる風景」。


このたくさん並んだパネルのように、最近のイラストレーター江口寿史といえばこれと言えるような美少女たちがこれでもかと並ぶ。
キャラクターとしてではなく、僕たちの街にもいそうにも思える「普通にかわいい」女の子を、普通でない美しさで表現した作品たち。


画集「KING OF POP」の中にもあった「こういう女の子になりたかった」という言葉が思い出される。

一角には過去のライブスケッチの作品が。
ツイッターで見て、自分の分が貼られていたら並んで写真を撮ろうと思っていたけど、残念ながら無かった。
第四章は「リアルワインガイド」の表紙となった作品のエリア。
媒体の性質上からか、かわいさだけでなく色っぽさが際立つ作品がずらり。



第五章は「青春 音楽とファッション」。

そして最終第六章。

まだ終わってほしくない。


最後は再び近々の作品を大判で。
線の数がそんなに多くないのに、それぞれの女の子が本当に生き生きしていて、絵なのに恋をしてしまいそうな感覚に陥る。
そしていちばん最後にこの言葉。

出口前に着いて、まだ出たくなくてもう一回ルートを戻って観た。
存分に堪能した

約2時間の滞在。
それぞれの作品に圧倒されて、興奮して息が詰まりそうだった。
スペースを贅沢に使った大判作品の展示は、他の会場ではなかなかできないだろう。
金沢まで足を運んで本当に良かったと思う。
さいごに
イラストレーターの端くれとして、身の程知らずを承知で言わせてもらうと、感動と興奮とともに、嫉妬を禁じえなかった。その画力はもちろんのこと、この人の頭の中にはこんなに魅力的な女性のイメージがあるということ自体に。それを存分に表現できる術を持っているということもあるだろう。
自分の頭の中にもそんなイメージがあるのかもしれないが、今の自分が自分の頭の中にあるイメージを表現し切れているとは思わない。
それは技術的なものはもちろん、もっと自分の表現したいものを臆することなく追求し続けなければ。
これほどの作品とキャリアをして、「絵は本当に果てしない」と言わしめるほどなのだから、果てしない旅を続ける覚悟を決めなければならない。
それを改めて心に刻む遠征となりました。
(会期は終了しています)
金沢21世紀美術館 〒920-8509 石川県金沢市広坂1丁目2−1
URL : kanazawa21.jp TEL : 076-220-2800
営業時間 火〜日曜日 10時00分~20時00分
定休日 月曜日