iPhoneでタスクを自動化する方法をいろいろ考えてみました。
自動化アクション作成に応用できる解説つき。
目次
iPhoneでタスクを自動化する方法はいろいろある
iPhoneからワンボタンでタスクの自動化を行う方法をまとめようとしたら、いくつもやり方が思いつきました。
本記事では、「照明を点ける」というアクションを例にして、タスクを自動化するための方法を列挙してみました。
iPhoneのボタンで照明を点ける
iPhoneの画面上に配置したボタンから部屋の照明を点ける方法を考えてみます。
ひとくちに照明と言ってもさまざまなものがあるので、本記事では環境を限定して、
「iPhoneのウィジェットに配置したソフトウェアボタンによって、赤外線リモコンで動作する照明を操作する」
場合を想定しています。
環境
本記事で使用するデバイスおよびアプリ・サービスは以下のとおり。
- iPhone
iOSが「ショートカット」アプリに対応している端末 - Nature Remo
デバイス・アプリ共に必要。リモコンの赤外線信号を発信します - IFTTT
Proアカウントである必要はありませんが、アプレット数を無制限に作れるProアカウントをおすすめします - Google アシスタント
iPhoneアプリ。Google アカウントの登録は必要ですが、Google Home等のスピーカーデバイスは必須ではありません
iPhoneのボタンで「照明を点ける」方法いろいろ
0. Nature Remoアプリ
Nature Remoにはウィジェットがなく、ボタンを押すためにはアプリを開かなければいけないのでここでは詳細は割愛します。
Nature Remo
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1.ショートカットから直接アプリのアクションを実行
まずはショートカットから直接アプリのアクションを実行する方法です。
ショートカット
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<方法>
iPhoneのショートカットアプリで新規作成(+)>「アクションを追加」。
「App」をタップして、一覧からNature Remoを選択すると、「照明にオンを送信」のようなメニューがあるので※、アクションに追加。
※しばらくNature Remoアプリを使っていないと一覧に表示されないので、事前にNature Remoアプリを使って使いたいコントロールを使用しておきましょう。
アクションはこれだけでOK。
- メリット
iPhone内で完結するので、シンプルかつ速い。 - デメリット
アプリがショートカットに対応していないと使えない。
2.IFTTTのボタンウィジェット
IFTTTのボタンウィジェットを使う方法。
ボタンはウィジェットエリア(Today View)やApple Watchに表示させることができます。
IFTTT自動化とワークフロー
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<方法>
IFTTTのトリガーに Button widget > Button press を、アクションに Nature Remo > Control home appliances を設定して、照明をオンにする項目を選択。
これで完成。
- メリット
IFTTTだけで完結するのでシンプル。
サービスがショートカットに対応していなくても、IFTTTに対応していれば使える。 - デメリット
ボタンをウィジェットに置く場合はショートカットと別の場所に置くことになる。その分スペースが必要となり、ボタンが分散する。
3.ショートカットからIFTTTのWebhookトリガーを叩く
ショートカットからIFTTTを叩いて、Webhookトリガーを発動させる方法。
詳しい方法は下記リンクが分かりやすいです。
<方法>
上記記事を参考に、IFTTTのWebhookトリガーを叩くショートカットを作成。
IFTTTではトリガーを Webhook > Receive a web request にして、上で設定したイベント名を設定します。
アクションは2と同じ。
- メリット
起動はショートカットからなので、2と違いボタンが分散しない。 - デメリット
ショートカットとIFTTTの両方に設定を保存しておく必要がある。
4.ショートカットからGoogle アシスタントにコマンド送信→IFTTTのGoogle アシスタントトリガーを叩く
こちらもショートカットからIFTTTを叩く方法ですが、WebhookトリガーではなくGoogle アシスタントトリガーを使う方法。
Google アシスタント
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ショートカットからGoogle アシスタントにテキストコマンドを送信すれば、Google アシスタント(アプリ)に話しかけなくてもIFTTTのGoogle アシスタントトリガーを発動させられます。
ショートカットからGoogle アシスタントにテキストコマンドを送信する方法は当ブログの下記記事を参照。
<方法>
上記記事の方法で、IFTTTのトリガーに使いたいワードでショートカットを作成。
IFTTTでは、Google アシスタント > Say a simple phrase でそのトリガーワードを設定。
アクションは2や3と同様Nature Remoで照明オンを設定すればOK。
- メリット
Google Homeデバイスを持っている場合は、口でコマンドを言う場合とIFTTTアプレットを使い回しできる。
Google Homeデバイスが直接実行するアクション(ニュースを読む、radikoを再生する等)に応用できる。 - デメリット
ショートカットとIFTTTの両方に設定を保存する必要がある。
Google アシスタントとIFTTTの両方を経由するので、この中でおそらくいちばん反応が遅い。
5.ショートカットからGoogle アシスタントにコマンド送信→Google アシスタントのルーティン
4と同様にGoogle アシスタントからテキストコマンドを送信しますが、こちらはGoogle アシスタントの「ルーティン」を発動させる方法。
<方法>
4と同様にして、Google アシスタントのルーティン開始条件にしたいワードでショートカットを作成。
Google アシスタントのルーティン設定。
開始条件に先ほどのワードを設定。
照明を登録しておけば、照明を点灯するアクションを設定できます。
- メリット
IFTTTが不要。
Google Homeデバイスを持っている場合は、口でコマンドを言う場合とルーティンを使い回しできる。 - デメリット
ショートカットとGoogle アシスタントの両方に設定を保存しておく必要がある。
ざっくりフローチャート
ざっくりフローチャートを作ってみました。
iPhoneタスク自動化方法ざっくりフローチャート
2/3/4 はそれぞれのメリット・デメリットを考慮して判断してください。
1〜5のどれでも対応できない場合は、スマートプラグ等を導入してショートカットやIFTTTに対応させるといいでしょう。
1〜5をひとつのショートカットに混在させることもできるので、かなり複雑な一連のアクションを作成することもできると思います。
環境によって最適な方法を
僕の環境で考えついただけでもこれだけ方法がありましたが、環境が違えばもっと方法が出てくるかもしれません。
ご自身の使っているデバイス、サービスによって使える使えないの違いがあるはずなので、環境に合わせて最適な方法を採用してもらうとよいと思います。
本記事では「照明を点ける」を例にしましたが、デバイスや他サービスへの連携の方法をいろいろ知っておくと、デバイス・サービスや環境が変わっても応用が効きます。
自動化やスマートホームの参考になれば幸いです。